オランダ留学記 (2016.8-2017.6)

オランダのグローニンゲン大学(RUG)へ留学しています。2016年9月~

オランダ国王の誕生祭

久しぶりの更新になってしまいました。あれも書きたいなとか考えながら、なかなか時間を確保できませんでした。

この2か月くらい、授業で課されたペーパーやプレゼンが一気にあったのでとても忙しかったです。やっとひと段落して…と思いましたが、これまでのはあくまで仮提出だったので、これからが大変です。

Integration ProcessというEU/ASEAN\の統合過程に関する授業で、6000‐7000Wordsのレポートがひとつ。Diplomacy in times of crisisという外交史/国際関係論の授業で、7000-8000Wordsのレポートがひとつ。あとは2500Wordsの研究計画書があります。研究計画書はすでに書いたうえでプレゼンも終えましたが、手厳しい評価をもらったのでこれから直さないといけません。なかなか大変です。

ここ2か月くらいのうちにオランダの国民的行事があったので、記憶に残っている限りちょっと書いていきたいと思います。

 

4月27日:King's day 

オランダ語では”Konigsdag”と言います。オランダ国王の誕生日ですね。前日の夜から、”King's night”といって前夜祭が行われています。まちの中心では、巨大なパーティーが行われていました。パーティーというか、フェスですね。

前日までは静かだった街の中心に、びっくりするくらいの大音響のフェスがいきなり現れたっていう感じです。本当にびっくりしましたね。日本的な感覚で言うと、近隣住民からの騒音の苦情とかないんだろうか…とか考えてしまいました。この話を友達としていると、「街の中心は騒音込みで家賃が安い」んだそうです。納得。

4月26日の夜は友だちとそのフェスを見に行きました。音楽は全然知らないものだらけでしたが、ビールを飲みながら外で音楽を聴けるというだけでいい気持ちになりましたね。いいもんです。

次の日、4月27日はいよいよお祭りの日。お昼くらいから街中でビールを飲んでる人々で溢れかえっていました。

それと、Kind's dayといえばフリーマーケットが有名らしく、ストリートのフリーマーケットが並んでいました。ただ、一通り見た限りではいいものが全然見つからず…はっきり言ってガラクタばかりだなという印象でした。商売するってよりは、家にあった本当にいらないものを持ってきてる感じ。一応期待してましたが、ここだけはちょっと期待外れでしたね。

この日は街の中心に行って、ビール片手に友だちとぶらぶら歩いてました。こうやって堂々と野外でビールを飲めるのはいいもんです。もちろん、お祭りの日に限ったわけではなく、いつでも野外でビールをためらいなく飲めるのはオランダのいいところかなと思ってます。

以上、King's dayの思い出でした。次回は、Commemoration day(慰霊の日)について書きたいと思います。

オランダの政治について(1)

かなり久しぶりの更新です。この2か月間かなり勉強がしんどくて、ゆっくりブログを書く時間がなかなか取れませんでした。これを書いている今もすごく忙しいですが、オランダの選挙が終わった直前でオランダ人の友達や教授から聞いた話を書き残しておこうと思い急いで書きました。といってもうまくまとめきれなかったので、「オランダ政治について(1)」ということで、とりあえず公開しておきます。

政治好きなオランダ人

オランダ人は政治の話が好きだ。それはもちろん、僕の周りにいるオランダ人の友達が国際政治を専攻しているからだともいえるし、よくお話しするオランダ人の教授たちが政治学を教えているからだともいえる。でも、やっぱり日本と比べて圧倒的に関心が高いように感じる。

日本だと政治談議はなんとなく忌避されるし、避けたほうがいい話題として考えられてるのは間違いないだろう。僕は日本でもよく友達と政治について話していたが、オランダほどフランクに話せるような環境にはなかったかもしれないと思う。

他のヨーロッパの国に留学していたあるオランダ人の友達は、その国ではあまり政治談議ができずフラストレーションが溜まったそうで、オランダに帰国するなり政治の話を友達としたそうだ。政治の話がしたくてたまらなかったらしい。

オランダ人の友人たちを見ていると、授業前後に喧々諤々の政治談議をしている。「誰に投票したのか」もあまり隠さない雰囲気だ。どこの党の政策がどうだとか突っ込んだ話もしている。それこそ、米大統領選後の授業では騒然とした雰囲気のなか1時間まるまるトランプの話をした。皆が衝撃を受けていて、話さずにはいられないという感じだった。僕が「日本ではこういう議論がされている」と少し紹介すると身を乗り出して聞いてくれた。やはり関心の高さを感じた。

オランダの選挙が注目された理由:ポピュリズム台頭の試金石

去る3月半ば、オランダで総選挙が行われた。今回の選挙は世界から注目されていた。理由は簡単で、「ヨーロッパでポピュリズムが台頭するのか?」の試金石とされていたからだ。

去年、英国がEUから離脱するいわゆるブレグジットがあった。そしてもちろん、アメリカ大統領選では反移民・反エスタブリッシュメント・反ポリティカルコレクトネス…等々、既成政治からは全く異端の政策を掲げた大富豪ドナルド・トランプが当選した。

英米におけるこれらの政治現象は「ポピュリズムの台頭」と言われた。

そして、その風潮が伝播するように、ヨーロッパ各地での世論調査では反移民・反EU政策を掲げたポピュリズム政党の躍進が報告された。

2017年はオランダ(3月)、フランス(大統領選4月、議会選挙6月)、ドイツ(連邦議会選挙8月~10月)で選挙がある。2017年のヨーロッパにおける議会選挙の一発目がオランダで行われた。そのため、「ポピュリズムが台頭するのか?」の第一回目のテストのように目されていた。

自由党党首・ウィルダース

このような背景に加えて、自由党を率いたヘルト・ウィルダースが注目されていた。彼は反イスラムの主張を掲げ、「コーラン禁止」や「モスクの閉鎖」を唱えていた。選挙前に行われた世論調査ではトップ争いを演じており、選挙で勝った暁には「英国のようにEU離脱を問う国民投票に持ち込みたい」と息巻いていた。以下にウィルダースのインタビューを引用する。主張の是非は措くが、反イスラムと反移民感情の雰囲気をよく伝えているだろう。

毎日仕事に出かけ、あるいは子育てに追われる「普通の人々」の声を、古い政治は代表できなくなっています。いま世界で起きているのは「愛国の春」。人々はもはや、EUのように国家を超えた存在を欲してはいません。

オランダを含む欧州の国々では緊縮政策で年金や公的医療が削られ、ギリシャに何十億ユーロもローンを提供している。その一方で、域外からも価値観の異なる大量の移民が流れ込む。人々は国家のアイデンティティーや主権が損なわれているだけでなく、日々の安全が脅かされていると感じています。

私たちが移民に厳しいのは二つ理由があります。一つは移民があまり働かず、経済に貢献していないということ。イスラム圏などから来る移民に、オランダの納税者は毎年72億ユーロ(約8200億円)使わなければならないという調査がある。もう一つは、人々に自由を認めないイスラムは、オランダの価値観と相いれないということです。

右翼とか左翼とかは古い政治の言葉です。私の党は、移民政策や文化的には右派に見えるかもしれません。一方で、公的医療を充実させ、年金を守り、高齢者福祉を拡大すべきだという左派的な主張もあります。普通の人のための政策です。

私はポピュリストだと言われます。ネガティブな含みのある言葉ですが、もしその言葉が人々の抱える深刻な問題に耳を傾けていることを指すなら、私はそれを侮辱だとは思いません。

自由貿易に私は賛成だし、グローバル化が悪いとはいわない。ただ、貿易協定はEUではなくて、国ごとの政府の意思で結ばれるべきです。私たちは自分の国を取り戻さなければなりません。

[Part2]格差縮めてもダメ?/オランダ -- 行き詰まる政策 -- 朝日新聞GLOBE

「その調査は正確か?」とか「普通の人ってだれだ?」とかいろいろ疑問がわいてくる。ポピュリストと呼ばれることを必ずしも否定的に感じていない点や、多国間ではなく二国間での関係を好む面なども興味深い。

ただ、このインタビューでで特に注目されるのは「オランダの価値観と相いれない」から移民は受け入れられないという主張が展開されていることだ。ここでいう「オランダの価値観」とは、同性婚が合法化され、大麻、売春、安楽死も合法化されている価値観のことをいうのだろう。いわば「超リベラル」な価値観であるが、その「リベラルな価値観に沿わないから移民を排斥する」というロジックである。

啓蒙主義的排外主義」

この主張に関して、オランダ政治史を専門とする水島治郎は「啓蒙主義的排外主義」と呼んでいた(http://www.tbsradio.jp/128852)。単なる移民排斥ではないところが難しい。以下の引用文を読むと、なぜリベラルなオランダで移民排斥の主張が受け入れられたか理解できるだろう。

外国人排除や移民批判といえば、オランダの政策転換は、いわゆる排外主義から来る暴力的なものをイメージしがちですが、そういうのでもないのです。いまのオランダの反移民政党制度は、良くも悪くもクリーンなところがありで、だからこそ問題でもあります。

つまり、彼らはデモクラシーを否定するわけではない。彼らの主張はこうです。「ヨーロッパの培ってきた啓蒙主義的な価値や民主主義、人権を守るべきある。しかし、これを脅かすのがイスラムだ。彼らは政教分離を認めない。男尊女卑で女性にスカーフを強いる。同性愛の権利を認めない。こんなイスラムを認めていいのか」。これにはネオナチに対して「冗談ではない」と反対していた人も頷いてしまう。

これが現在浮上しているヨーロッパのポピュリズムや既成政党の反移民的スタンスの背景にあります。それが怖いところであり手強いところなのは、中道的な政党は既にこういった主張を事実上ほとんど共有しているからです。

#317 オランダの光と影:寛容と排除は何によってもたらされたか? - 水島 治郎さん(千葉大学法経学部教授) | mammo.tv

ヨーロッパの培ってきた啓蒙主義的な価値や民主主義、人権」。これら「リベラルな価値観」の根源には「寛容の精神」がある。この観点からイスラムの主張を見ると、それは「不寛容」なものに映ってしまう。では、「不寛容であるイスラム」に対して、「寛容」であるべきか「不寛容」であるべきか。「不寛容な価値観」を許してしまうと、自らの「リベラルな価値観」を揺るがしかねない。「不寛容」に対しては「不寛容」、つまり「不寛容なイスラム」を排斥する。このようなロジックだと思います。

 

選挙結果は…

では、今回のオランダ総選挙の結果はどのようなものだったのだろうか。

以下が選挙結果である。

オランダ総選挙(定数150)の投開票が15日、行われた。出口調査によると、ルッテ首相率いる中道右派自由民主党が31議席現有議席40)を獲得し、第1党を維持する見通しとなった。反移民や反欧州連合(EU)を掲げ、世論調査で一時は首位だった右翼自由党(同15)は他の2党と並ぶ19議席だった。

 自由党ウィルダース党首は「オランダのトランプ」と呼ばれ、「自国第一主義」を掲げる。今回の総選挙は、ポピュリスト政党の躍進が予想される仏大統領選や独総選挙の行方を占う試金石とされていた。

 投票率は前回2012年の74・6%を上回る81%。公共放送NOSが15日午後9時半に発表した出口調査によると、自民党と連立を組む労働党は9議席(同35)にとどまり、惨敗の見通しだ。キリスト教民主勢力(同13)と民主66(同12)がともに自由党と並ぶ19議席を得た。(ハーグ=吉田美智子)

オランダ総選挙、右翼政党首位届かず 与党が第一党維持:朝日新聞デジタル

結果的に、自由党が第一党を獲得することはなかった。他党は「自由党とは連立を組まない」と明言しており、連立内閣に入ることはないだろう。自由党以外の各党がこれから連立協議を本格化させるようだ。

 

ちなみに、オランダの選挙制度は完全比例代表制であり、とくに近年は多党乱立の傾向にあるという。

ワンイシューを掲げた小政党もいくつかあり、例えば「動物党(Party for animals)」は5議席(全150議席)を獲得していた。完全比例代表制のオランダでは、動物党にも政権入りのチャンスが十分にあり、そうなれば動物の権利保護が進むかもしれない。

次回予告

オランダの選挙についてのフォーリンアフェアーズの記事を読んだ。

What Is the Future of Dutch Democracy? | Foreign Affairs

この記事はとてもよくまとまっていた。オランダ人の友達に読んでもらったが、とても好評で「送ってくれてありがとう」と感謝されたものだ。

ただ、リンク先の元記事を読むには有料の会員登録が必要なので、次回はこの記事の内容を紹介したいと思います。そして、友達や教授との会話を思い出しながらもう少しきちんとまとめたいです。

 

こんな記事も書いています

 

nllife.hatenablog.com

 こちらの記事でも似たようなテーマを扱いました。

 

留学165日目:スラングを使うと面白い

2016年9月からオランダに留学しています。今回は英語のスラング(俗語)について。

 

スラングを覚えた

個人的に、語学を覚えるときに楽しいことって、スラングを覚えることだと思うんですよね。

韓国語を勉強していたときも、韓国人の友達からいろんな俗語を教えてもらったのが印象に残っている。いまでも覚えていたりするくらい。

寮で一緒に住んでる友達は、みんな英語のネイティブスピーカーではないけど、ほとんどネイティブと言えるくらい英語がうまい。「どうやって勉強したの?」って、ついつい驚いてしまう。

ある時、イラン人の友達に質問すると、「英語のオーディオブック(本を朗読したCD)をずっと聞いてたよ」「あとは、インターネット世代だから、映画とかドラマとかをネットで見るうちにできるようになったな」ということでした。

寮の友達同士の会話では、スラングが飛びあってて、お互いに言い合って笑っている。

初めは、「よく意味わかんないな」とか思って眺めてたけど、やっぱり意味は知りたいと思い、その都度質問するようになった。あと、”Urban Dictionary”という、スラングとか俗語がたくさん載ってるネット辞典を教えてもらった。

そこでいろいろ調べるうちに、以下のページにたどり着いた。

最近使われる10個のヒップホップワード! | Listn.me

ここではあえて書かないが、リンク先にあるような言葉を自分で使ってみると、友達にすごくウケた。控えめに言っても爆笑されるので、ついつい嬉しくなってしまい連呼している。

 

スラングを使う面白さ

それまで当たり障りのない(?)英語ばかりを話していた奴が、いきなり俗っぽい話し方をしたり言葉を使ったりするから面白いんだと思う。

例えば、僕は大阪出身だけど、外国人の友達がコテコテの大阪弁を使っているのを聞いたりすると、なんだか面白く感じてしまう。

コテコテの言葉、あるいはスラングと本人とのギャップに面白さを感じるわけだが、この面白さには驚きも入っている。「よくそんな言葉知ってるな!」という。

 

これはちょっとまた別の話にはなるかもしれないが、少し思い出話を。

昔、『愛・地球博』に行ったことがある。しかも行った日は閉園の前日で、やたら混み合っていた。僕はなぜか、混沌としたお土産市場が立ち並ぶインド館の魅力に取り憑かれてしまい、2時間くらいあてもなくインドのマーケットを模したパビリオンを彷徨っていた。

面白かったのが、お土産品を売るインド人たちが「ヤブレカブレ、ヤブレカブレ」と連呼してしていたことだ。初めは「インドの言葉なのか?」と不思議に思って聞いていたが、途中でその意味に気がついた。そう、明日が閉園だから、「破れかぶれ」になって土産物を売りさばいていたのだ。おそらく日本人の誰かが教えたのだろう。20件は立ち並んでいた土産物屋の店主たちが叫んでおり、その現場は異様な熱気に包まれていた。

「ヤブレカブレ」の意味に気がついてから、なんだかすごく面白くなって笑いがこらえきれなくなってしまった。小6の自分は「破れかぶれ、ヤブレカブレ」と笑って真似して連呼しながら、混沌としきったインド館を練り歩いた。ついでに、象の置物を値切り交渉をして購入した。僕は「100円しかないんだ」と見せながら言うと、インド人の店主に渋い顔をされ、200円の値がついていた象を無造作に手渡された。その象は、いまでも家に飾ってある。

話をもとに戻す。

おそらく、習いたてのスラングを嬉々として連呼している自分は、「ヤブレカブレ」を連呼していた『愛・地球博』のインド人のように、なんだか笑いを誘っているのだと思う(自分で改めて書くとバカみたいで恥ずかしいけど)。僕が使いどころを間違ってる時もあるだろうし、とにかく、ある単語を連呼するのは変だ。

寮の友達の前で、英語のスラングを使った時に爆笑されるのは、こういう感じの理由じゃないかなと思う。

 

お酒と言語

あと、先週はパーティーがあったのだが、お酒に酔ったついでに、またいろんなスラングを教えてもらった。ひどい言葉も多かったけど、面白いスラングを教えてもらった。

ちょっと話はそれるが、お酒に酔った時は恥ずかしさがなくなり、英語もペラペラ話せている気がする。間違いも気にしなくなるし、自意識みたいなのが薄れていって、ふわ~っと話せる気分になる。あんまりうまく書けないけど。

 

とにかく、スラングはいろんなニュアンスを短いワードに含んでいるので、文化の違いを感じることができたり、言葉の面白さを知ることができると思う。そして笑いが取れる。

最近だと、トランプ政権下でできた”Alternative facts"(もう一つの事実)なんかが人気。あとは”Fake News"(噓ニュース)とか、”Post Truth"(ポスト真実)とか。こういうワードをうまいところで言うと、いいジョークとして機能する。

スラングが面白いなあと思うのは、こういう流行り廃りがあるところ。新しい言葉がネット上やメディアの世界でもどんどん生み出されるので、最近は、そういう言葉を知るために英語でニュースを追っかけたりしている。いいモチベーションになっているので、これからも続けていきたい。

 

こんな記事も書いています 

nllife.hatenablog.com

 いろんなコミュニケーションの仕方があります。

【メモ】欧州政治について

2016年8月末からオランダに留学しています。

今回は、混乱の深まっている欧州政治、あるいは「ポピュリズム」について扱った新聞記事を、軽くメモ程度に紹介したいと思います。

専門外ではありますが、留学しているということもあり、やはり関心はあります。

EUの機能不全

EUの機能不全、問題は何か 遠藤乾・北大教授に聞く:朝日新聞デジタル

北海道大学教授の遠藤乾さんへのロングインタビューです。

EUの現在の危機は「複合的」であり、連動しているものだとしています。

具体的には「難民、テロ、ポピュリズムの関係」を挙げ、「難民が流入し、中にテロリストが交じり、それを糾弾する勢力(引用者注:ポピュリズム)が伸長するわけです。」と解説されています。

難民危機自体はEUがつくったものではありません。ですが、完全にEU側の準備不足で、EU内外の境界での警備ができておらず、(欧州の移動の自由を保障する)シェンゲン協定が機能不全に陥った。具体的には難民危機に乗じて紛れたテロリストを捕捉できておらず、各国間の連携も十分に機能していない。こうした機能不全が「もっと国境を管理しろ」という声と、排外主義的なポピュリズムの台頭につながっています。

というわけです。

 

「自分たちの国の事は、自分たちで決める」ことはできるのか?

このインタビューの中で最も興味深かったのは、果たして「主権を取り戻す」と叫んだところで、それは可能なのか、という問いです。

遠藤氏は、「主権」という概念は潜在的にしか存在せず、例外的な状況や国民投票の結果としてしか現れないといいます。

来はかなり法的な概念で、実際にみずから制御できる能力を意味する社会学的な「自律」という概念とは違う。混同してはいけません。

つまり、「主権を取り戻す」ことは「自律的に振舞うことができるようになる」というわけではない、ということです。いや、そもそも「主権を取り戻す」というのは空虚なシュプレヒコールに過ぎないのではないか。果たしてそんなことは可能なのか、いやおそらく不可能だ。

よく混同されると思いますが、この点はとても重要だなと思いました。そもそも、自律的に振舞ってみたところで、何がおきるかというと、「英国の国民投票後の混乱を見ればわかるでしょう」というのが遠藤氏の言っていることだと思います。分かりやすいですね。

それと同時に、経済的な相互依存がかつてないほど広がる中、「ナショナルアイデンティティーに回帰しても解決にならない」とも言われています。これはまさにそうで、なんとか野放図なグローバル化を少しでも抑制したり、各国になるべく広く平等で公正なルールを作ろうとしてきたのがEUでした。内向きになったところで変わらないわけです。

これは例えば、TPP(環太平洋経済連携協定)を考えてみてもいいです。「国家」というレベルを超えて、なるべく広い地域で公正なルールを作ろうとした、とも捉えられるのではないでしょうか。

グローバル化は止められないしレベルで進行しているので、内向きにならず、なるべく広い領域で各国が手を取り合って制御しなければいけない」というのが大体の本記事の結論かと思いますが、現実には「内向き」で「主権を取り戻そう」と煽る「ポピュリズム」が蔓延してしまった、ということかなと思います。

 

ポピュリズム

ブレグジット(英国のEU離脱)とトランプ大統領の当選以後、「ポピュリズム」という言葉が、現在ではすっかりバズワードになってしまい、何にでも使われてしまいよくわからないですよね。「ポピュリズム」と言っておけば何か現在の政治状況を評した気になってしまう、というのもあると思います。

ただ、僕自身は「ポピュリズム」という言葉自体にすこし違和感があって、レッテルを貼ること自体にあまり意味はないと思っています。

Listening:<論点>ポピュリズムと排外主義 - 毎日新聞

そんな中で、岩間陽子・政策研究大学院大教授のインタビューが興味深かったです。

ブレグジットやトランプ氏当選などの政治現象は、国民の一定数の不満をエリート層が認識できなかったことへの抗議だったといえる。ポピュリズムという言葉にはネガティブなニュアンスがつきまとうが、民主主義である以上、人々が大きな不満を抱けばそれを表明するのは当然であり、ポピュリズムというレッテルを貼るだけでは問題の本質を見誤る。

本当にその通りだと思います。

このインタビューが特に興味深かったのは、「ポピュリスト側はたいてい後ろ向きのアジェンダしか設定できておらず、移民を締め出して自由貿易をやめれば国内に製造業と雇用が戻ってくるかのような幻想を与えているにすぎない」と言いつつも、

「既存の政治エリート」への不信感は根強いことを強調し、「単に排外主義に反対するということではなく、危機の根源を見つめ、どんな解決策があるのか真剣に考えねばならない」と言っているところです。

そして、

欧州では社会変化への不安やテロへの恐怖心が強く、排外主義が政党政治の中の確固たるファクターになってしまった。こうした状況では、政治的な対策としては、移民が入るスピードをいったん緩め、社会が落ち着くのを待つしかない。

と結論付けているところ。とてもバランスのとれたインタビューで、興味深く読みました。

 

一応、ポピュリズムの定義自体については、

ポピュリズムは既成権力の支配を人民が打破しようとする急進的な改革の動きを指す。下が上を突き上げる運動で、欧州で目立つ右派の主張だけでなく、米大統領選での民主党サンダース氏のような左派的な動きも含む。社会の物言わぬ多数派に発言の機会を与える面もあり、それ自体は民主主義のあるべき姿だ。半面、予測不能で独裁を生みかねない危うさがつきまとう。

ニュースサイトで読む: http://mainichi.jp/articles/20170122/ddm/041/030/120000c#csidx61ccc4a30448b9685cf3653985db434
Copyright 毎日新聞

この理解でよいかと思います。

 

 

今年、オランダでは総選挙があります。ドイツでも総選挙があり、フランスでは大統領選があります。

そんななか、オランダの総選挙に関するニュースで信じがたいものがありました。

 

オランダ首相の意見広告

「いやなら出ていけ」 オランダ首相が意見広告 反移民ムード背景か - BBCニュース

オランダのマルク・ルッテ首相が、国の価値観を否定するなら「出ていけ」と主張する意見広告が23日付で、同国の新聞各紙に掲載された。広告は、台頭する反移民政党に対抗するためだとみられている。

オランダでは、ルト・ウィルダース氏が率いる極右政党・自由党(PVV)が勢力を伸ばしていますが、それに対抗するため、だということです。もっというと、支持を取り込もうとしたため、自らも「移民排斥」のメッセージを伝えたということでしょう。

バス運転手の職に応募した移民男性が女性と握手を拒んだために就職できなかったという事例を取り上げた。この大手バス会社は国内の人権機関に批判されたが、首相はバス会社を擁護した。

「実に奇妙な批判だ」と首相は述べ、「会社がもちろん正しい。『私の宗教信条にそぐわないので女性と握手できない』と運転手が言うなど、認められないはずだ」と述べた。

「私を含めて大勢が反発しているのは、まさにこのようなことだ。なぜならここでは、お互い握手をするというのが社会の規範だからだ」

ルッテ首相はさらに、公共交通機関や街中で反社会的な行動がみられると批判。なかでも特に、オランダの価値観を受け入れず、短いスカートをはいた女性や同性愛の男性にいやがらせをしたり、普通の人を人種差別主義者だとレッテルを貼ることを取り上げて非難した。

オランダは大麻がいち早く解禁され、同性婚を認める法律を世界で初めて導入し、売春も合法化され、安楽死も認められている国です。非常にリベラルな国、といって間違いないでしょう。

そのオランダで、総選挙が近づくにつれ、かなり極端に排外主義的な主張をする「オランダのトランプ」と呼ばれるヴィルダース氏率いる自由党が勢力を伸ばしているわけですが、

とうとう、その流れに引っ張られてしまい、オランダの首相がこのような発言をするに至った、ということです。

BBCのニュースでも批判的に取り上げられていましたし、今後どのような展開になっていくかわかりませんが、

オランダでも「ポピュリズム」や「移民排斥」の機運が出てきているニュースだと捉えていいと思います。

オランダ特有の事情

[Part2]格差縮めてもダメ?/オランダ -- 行き詰まる政策 -- 朝日新聞GLOBE

オランダでは2002年の総選挙の際、著名コラムニストが作った新党がイスラム移民問題を取り上げて躍進し、そのコラムニスト本人が選挙直前に暗殺されるという事件がありました。

それを機に、オランダでは移民が入国する前にオランダ語の試験を課されるなど、規制が強まりました。極右のウィルダースが現在台頭している背景にはこのような歴史があったようです。

それに加え、以下のような事情も関係しているようです。

 オランダ政府は1990年代以降、グローバル化に対応するためとして、福祉国家の改革に乗り出した。失業給付などの条件を厳しくし、受給者には求職活動や職業訓練を求めた。世論が移民に厳しくなった背景の一つに、「オランダ人が汗水たらして作り上げてきた福祉国家が揺らいでいるのに、移民にただ乗りされてはかなわないという感情があるのではないか」アムステルダム大学の政治学者、トム・ファン・デル・メールは言う。やっかいなのは、安全網を充実させ、格差を縮めるような政策が、ここでは解決策になりにくいことだ。

オランダは高度に福祉国家化が進展した国として知られていますが、

それを移民にフリーライド(ただ乗り)されて、さらに揺らいでしまうのはたまらない、という感情があるのだという解説です。

これがどこまで実際にそうなのかは分かりませんが、とりあえず極右政党の台頭の背景について納得できる説明ではありました。

 

以上、引用多めの記事でした。とりあえずは、自分の頭の整理になりました。

たまには、このように報道をまとめるような形の記事も書いていきたいと思います。

2016年12月30日~2017年1月2日:パリ、ディズニーランド、カフェ

2016年8月末からオランダに留学しています。今回は、パリへの旅行について。

クリスマス休暇

12月23日頃には授業は全て終わり、クリスマス休暇に。

寮の友達も、大半は自分の国へ帰っていきました。

帰ると言っても、故郷へ帰る人もあれば、家族と過ごすために他の国へ旅行する人もいました。

僕は、とりあえずクリスマスにはどこも行かず(行けず)、家と図書館で勉強することになりました。

ただ、クリスマス・イブのあたりにぎっくり腰になってしまい、一日くらい動けませんでした。

日本からもってきていたロキソニンを飲んだり、地元の薬局で薬を飲んでなんとか乗り切りました。

パリへ

本来は、クリスマスに友達と旅行へ行くつもりだったのですが、予定の変更などがあり、大晦日にパリへ行くことになりました。

ネパール人の友達とナイジェリア人の友達、3人で深夜バスに乗ってパリへ行くことに。

まず、グローニンゲンからアムステルダムへ行くことになりました。2時間と少しかかります。

アムステルダムへ着いてからも、30分くらいかけてバスの停留所へ。

バスの停留所へ行くまでに、立ち喰い(?)のパスタを食べて腹ごしらえ。カルボナーラはとてもおいしかったです。

バスの中では、ネパール人の友達が、10年ほど前にあったネパールの革命について話してくれました。全然知らない話ばかりでした。

バスの席は、初め、二席を1人で座っていたのですが、急に隣におっちゃんが座ってきたので、そこからは全然眠れなくなりました。しんどかったです。

まったく眠れないので、とりあえずPodcastに入れておいたラジオを聞いたりしていたら、いつの間にか寝ていて、起きたらディズニーランドに到着。

初めてのディズニーランド

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実は、東京のディズニーランドに行ったことがなかったので、これが初めてのディズニーランド。「パリのディズニーランドしか行ったことない」と言えるのは、なんだかかっこいいですね、ミーハーですが。

 

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いざディズニーランドに着いたわけですが、雪が積もるほどで、とても寒かったです。この写真では雪が積もってることがわかると思います。ちなみに、奥に見えるのは『トイ・ストーリー』のウッディとバズ・ライトイヤーです。『トイ・ストーリー』すきなもので(『トイ・ストーリー3』は泣きました)。

 

「あまりに寒いので外にいたくない…疲れてるし、とにかく休憩したい…」とか思ってたら、一緒に行っていたナイジェリア人の友達から「早く乗るぞ!」と急かされましたが、僕は「いや、まずは休憩しとくわ…」と言い、とりあえず離れ離れに。

ここで気づいたのが、ディズニーランドにはWifiがなく、お互いに携帯が使えない状態でした。痛恨。ここからしばらく合流できませんでした。

そこで、一緒に行動することになった中国人の二人組とディズニーランドを回ることに。このツアーで初めて出会ったわけですが、楽しい方たちで、親切にしてくれました。

なんやかんやディズニーランドを楽しんでいたら、やっと夕方くらいにナイジェリア人の友達と遭遇。この時間の自分は、さすがに元気が回復していたので、彼についていくことに。

タワー・オブ・テラー」という、(たぶん)目玉アトラクションに乗りました。

ジェットコースターとか苦手なので、けっこう怖かったですが、かなり楽しかったですね。

あと、感動したのは、ディズニーショーを見たことです。『ライオンキング』とか、『アナと雪の女王』のキャラクターたちが歌い踊るショーです。

『アナ雪』のテーマソングを、きれいなドレスを着た女性が歌うのですが、ものすごい盛り上げ方に比べて「意外とあんまり歌うまくないな…」という感想でした。なんかすみません。あまりに聞き慣れているので、どうしてもオリジナル版と比べてしまいました。

でも、観客の盛り上がり方とかも含めて、すごく感動的で、ショー自体はとても素晴らしかったです。子どもたちがめちゃくちゃ盛り上がってたのも、見ていて微笑ましかったです。

なんやかんやでカウントダウンの花火とかも見て、やっとホテルに戻った頃は夜の2時。めちゃくちゃ疲れました。

新年早々、怒涛のパリ観光

1月1日、起床したのは12時頃。

いろいろ準備してホテルを出たのは13時頃で、また、ナイジェリア人の友達に付いて行って観光へ行くことに。

今回の旅行自体、熱心に誘ってくれた彼に付いていくことから始まったので、基本的には旅行情報を自分では調べていません。

その彼はフランス語が少し話せるので、いろいろと連れて行ってくれました。

凱旋門、エッフェルタワー、なんか有名らしい建築物…。

数時間の間で回りまくりました。

しかし、凱旋門へ行ったころに、右足のくるぶしがめちゃくちゃ痛くなり始めました。

歩き過ぎで足が痛くなったしまったわけですが、なんというか、そういうレベルではなく、本気で痛くなってきてしまいました。結局、この後、2週間ほどずっと痛かったです。

足を引きずりながら、エッフェルタワーへ行ったのは辛かったです。

 

CAFE&BAR ”Le Sanseveria" 

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一番印象的だったのは、パリでふらっと入ったカフェ&バーです。下にリンクを貼っておきます。

Le Sanseveria, Paris - Louvre / Palais-Royal - Restaurant Reviews, Phone Number & Photos - TripAdvisor

あまりに寒いのでカフェに入ったわけですが、そのカフェがなんとも素晴らしかったです。

ホットチョコレート

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まず、ホットチョコレート(ココアみたいな飲み物)を飲みましたが、今まで飲んだなかで一番おいしいホットチョコレートでした。本当に美味しかった。

 

 ケーキセット

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あと、ケーキとコーヒー(アメリカン)も頼みました。

チーズケーキにブルーベリーソースをかけて食べました。信じられないくらいおいしい。コーヒーも本当においしかった。

大げさではなく、友達と二人で感動しながら食べました。

ただ、二人で4000円くらいかかりました。会計の時は正直、ビビりました。

全般的に、パリはすごく楽しかったですね。

博物館とか美術館とか行ってないので、また必ず行きたいですね。

 

 

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 図書館に閉じ込められたり、たこ焼きを作ったり、ローグワンを見に行ったり…。

 

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 2016年に見た映画をまとめてみました。長いですが、2016年ベスト5だけでも見てください。

2016年に見た映画:計85本の感想とベスト5

2016年8月末からオランダに留学しています。今回は留学のことには関係ありませんが、2016年に見た映画を振り返ってみたいと思います。結構長くなりました。

では、どんどんいきます。一応、映画館で見たものは下線を引いています。あと、あんまりダラダラ書くのも嫌なので、とくに面白かったものやオススメの映画は、タイトルの文字を大きくしています。

 

1月:7本

クリード チャンプを継ぐ男(2015,アメリカ):ベスト・オブ・ベスト。チャンピオンでしょう。

 

コーマン帝国(2011,アメリカ):B級映画監督であるロジャー・コーマンを描いたドキュメンタリー。

 

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ!FILE-01 恐怖降臨!コックリさん(2015,日本)

戦慄怪奇ファイル 超コワすぎ!FILE-02 暗黒奇譚!蛇女の怪(2015,日本)

 

ストレイト・アウタ・コンプトン(2015,アメリカ):映画館の音響がよくて、NWA「ファック・ザ・ポリス」のライブシーンはぶち上がります。

 

あの娘、早くババアになればいいのに(2014、日本):アイドルってなんだろう?と考えさせる一作。

 

ブリッジ・オブ・スパイ(2015,アメリカ)冷戦時代。アメリカ、ソ連でそれぞれ逮捕されたスパイを交換しあうということがあった。歴史的には、「スパイ交換をきっかけに、冷戦はデタント(雪解け)の時代に入る」というような解説がなされる。しかし、その裏にはアメリカ人弁護士ドノヴァンの知られざる奮闘があった。彼はアメリカ的の理念や正義を体現した人であった。

これを見て思ったのは、冷戦は本当に「アメリカの民主主義的生活様式を守る戦い」だったんだなあと(参考:

冷戦 -- アメリカの民主主義的生活様式を守る戦い (有斐閣Insight)

そして、現代に、こういう映画をきちんと作れるスピルバーグ監督はやっぱりすごいです。「理念とか正義なんてどうでもいいだろ?」と言われたドノヴァンが、ブチ切れるシーンは見もの。「我々、移民出身者がアメリカ人であるというのは憲法に忠誠を誓う、ということでしか担保されない。だから、てめぇ正義とか理念がどうでもいいとか絶対言うなよ」と迫力満点に怒る。ここは本当に感動的なシーンでした。

 

40男のバージンロード(2009,アメリカ):ほんと、こういうコメディ映画を見ると、なんとも爽快な気分になって数日間はハッピーでいられます。ポール・ラッド演じる主人公に感情移入しまくって、「わかる、わかるよ」という気持ちで見てました。

 

2月:17本

平成狸合戦ぽんぽこ(1994、日本):民俗学の授業で観賞。見たことはありましたが、改めてみるといろいろ発見が。ラストシーンのたぬきの慟哭、泣きました。

 

7番房の奇跡(2013、韓国):韓国映画といば「バイオレンスアクションがすごい」みたいなイメージですが、実は、こういう人間の機微を描いた映画もいいものが多いです。僕はけっこうそっちが好きだったりします。社会問題をエンターテイメントに昇華させつつ、問題提起もしている傑作ですね。『アイ・アム・サム』が好きな人は楽しめるのではないかと思います。

 

大災難P.T.A.(1987、アメリカ):ジョン・ヒューズ監督。しみじみといい映画でした。

 

台風クラブ(1985、日本):相米慎二監督。『惡の華』とかが好きな人は楽しめるんじゃないかな。僕はめっちゃ楽しみました。

 

ラヴレース(2013、アメリカ)

 

ザ・ウォーク(2015,アメリカ)ジョセフ・ゴードン=レヴィットくん好きです。予告編からは想像できないくらい面白くて、2016年ベスト映画のひとつですね。

 

ポカホンタス(1995、アメリカ):アメリカでは有名な建国神話らしいです。

アニメで読む世界史〈2〉を副読本に見ました。この本自体もおすすめですね。

 

リアル鬼ごっこ(2015,日本):園子温ということで、かなり期待していたが…。もっともっとナンセンスなものを期待したが、それはそれで難しいことなんだなと認識しました。

 

ファイナル・ガールズ 惨劇のシナリオ(2015,アメリカ):三宅隆太監督のオススメで観賞。低予算ながら、作り手たちの愛が伝わってくる良質なホラー映画でした。

参考:ウィークエンド・シャッフルで語った三宅隆太監督 2015映画ベスト - NAVER まとめ

 

ヤクザと憲法(2015,日本):実在の暴力団の中に入って作られたドキュメンタリー。組長が「わしらに人権認めへんかったら、選挙権も何もかも奪ったらええねん」というシーンがあって、強烈な言葉だなと思いました。2016年に見たドキュメンタリーの中でも出色の出来でした。

 

ピッチ・パーフェクト(2012,アメリカ):見る前から「自分はこの映画をたぶん好きなんだろうな」と思っていましたが、その予想を遥かに上回ってきました。アメリカの大学のアカペラグループを描いた本作は、まずはアカペラ描写の本物感だけで圧倒されます。アカペラが盛んな日本でも作ってほしいですね。

 

サンドラの週末(2015,フランス・ベルギー):勇気をもらいました。僕はサンドラの側に立ちたい。「公正」とか「正義」とかは、こういう個人の一瞬一瞬の実践でしか担保されていかないというか、その場その場の行動が大事なんだなと。(参考:日の光のほうへ歩く~公正のために戦う『サンドラの週末』 - messy|メッシー

 

マイ・インターン(2015,アメリカ):自分の周りにいる、将来すごいキャリアを積んでいくであろう女子たちがみんな絶賛していたので、気になって観賞。ロバート・デ・ニーロ、いいっすね。アン・ハサウェイは忙しすぎて、もうちょっとワークシェアリングをしてあげてほしいなと思いました。あと、アン・ハサウェイ夫婦の問題は、実は根本的に解決していないと思います。「その辺も難しいな~どうしたらいいんだろ~」とか想像しながら見てました。

 

インサイド・ヘッド(2015,アメリカ):ピクサー、毎回凄すぎでしょ。

 

ゴッドタン キス我慢選手権THE MOVIE2 サイキックラブ(2014,日本):劇団ひとりすごい。

 

オーバー・ザ・トップ(1987、アメリカ):「宇多丸のウィークエンド・シャッフル」のスタローン特集を聞き、その中で時代劇研究家の春日太一さんが激賞していたので。実際見ると、お父さん役のスタローンが息子に「父ちゃん、腕相撲つよいんだぞ!」ってなわけで、腕相撲の世界チャンピオンに挑むという話だけなのに、めちゃくちゃ素晴らしい映画でした。激アツでした。新たなスタローンの魅力に気づいた。

 

コブラ(1986、アメリカ):アメリカン・ヒーロー期(コンバットREC氏命名)のスタローン刑事、とにかくめちゃくちゃで面白かった。邪魔な車をバンパーで押しのけたり、絡んできたチンピラの服をビリビリに破いたり。面白すぎでしょ。

 

3月:13本

6年愛(2015、Netflixオリジナル、アメリカ):これはリアルだわ…。

 

息もできない(2008、韓国):ヤン・イクチュン監督作。これはすげーわ。主人公が暴力を振るう理由が単純に過ぎるかなとも思ってのですが、ストーリーの中心なので難しいですね。

 

俺たちニュースキャスター(2004、アメリカ):岩手に行くまでの電車の中で、Amazonプライムでダウンロードしておいたものを見ました。さすがウィル・フェレル主演なので、やはり面白かったです。

 

ウォールフラワー(2012,アメリカ):上に同じく。これは新しい青春映画の傑作なんじゃないかな。また近いうちに見返したい。みんな大好きなエマ・ワトソンが出ています。主人公の文学青年が、エマ・ワトソンに本をプレゼントする感動的なシーンがあるのですが、エマ・ワトソンはその後俳優業を1年休止して、フェミニズムに関する本を読むというプロジェクトをやっていたので、そこともちょっと繋がりますね。

 

マネー・ショート 華麗なる大逆転(2016,アメリカ):新宿のTOHOシネマズにて。正直、途中からついていけない部分もあったけど、かなりブラック・ユーモアが効いていて面白かった。でも、この邦題は違和感あるなあ。そんなに気持ちいい話ではない。

 

トラック野郎 御意見無用(1975、日本):猥雑で雑多。鈴木則文監督、最高ですね。菅原文太愛川欽也のW主演。大好きなシリーズです。

 

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ栄光のヤキニクロード(2003、日本):めちゃ笑いました。

 

ヘイトフル・エイト(2016,アメリカ):ちょっとモヤモヤが残る。残酷描写が凄まじくて、かなりショックを受けた。

 

26世紀青年(原題:IDIOCRACY)(2006、アメリカ):そりゃあ、トランプも当選するわな。

 

ある優しき殺人者の記録(2014、韓国):白石晃士監督が韓国で撮ったフェイク・ドキュメンタリー。もはや巨匠と呼んでいいのでは。『素晴らしき哉、人生!』が好きな人は好きだと思います。

 

ロブスター(2015,アイルランド・イギリス・オランダ・ベルギー):近未来SF。結婚するパートナーを見つけられなかったら、動物にされてしまうという設定。主人公たちはそれに反旗を翻すのだけど…。クライマックスなんかは白石晃士『超コワすぎ!FILE-02』にも通じるところがあって、かなり心を揺さぶられた。

 

殺人ワークショップ(2014,日本):白石晃士監督。名言連発で、面白すぎた。

 

ドライヴ(2011、アメリカ):スタイリッシュ。

 

4月:6本

マジカル・ガール(2016、スペイン):これはめちゃくちゃ圧倒されました。今年のベスト候補です。

 

ギャラクシー・クエスト(1999,アメリカ):最高に元気が出る映画。

 

ランボー(1982):昔見たことあるような気もしましたが、いざ見始めると初めて見たことがわかりました。ベトナム帰還兵の苦悩を、スタローン演じる無骨な男を通じてうまく描いているとおもいます。

 

ピッチ・パーフェクト2(2015,アメリカ):1よりはちょっと落ちるかな。それでもめちゃくちゃ楽しめましたが。とにかく、このシリーズは大好きなんだと実感。

 

恋におちて(1984,アメリカ):「午前十時の映画祭」にて。デ・ニーロとメリル・ストリープ主演。

 

ローラーガールズ・ダイアリー(2009,アメリカ):家で見た映画では2016年のベスト候補ドリュー・バリモア監督。ドリューさんは第一級の映画人です。

 

5月:1本

スポットライト 世紀のスクープ(2015,アメリカ):一番の見どころは、教会へ通う子どもたちに対して、神父たちが性的虐待をしてきた事実を暴くところ。ただ、その描き方は地味だけど着実なものです。神父たちの経歴を載せた本を見つける…ってだけなんですね。

1 問いを立てる(仮定をたてることもあり)
2 「探せばあるはず」の資料に当たりをつける
3 ひたすらリサーチ 文献・資料を探しまくる+インタビューを行う
4 資料が見つかれば、問いの検証へ。見つからなければ、1へ戻る。
(あとは、1-4を繰り返し)
この過程が忠実に再現されていて、調査報道ってこうやって行われるんだと納得。
あと、神父ひとりひとりを弾劾するのでなく、システム全体を把握して追求しようって視点は面白かった。この視点がないと、おそらく無視されるか葬り去られてたのではないか。

 

6月:4本

ビッグ・リボウスキ(1998,アメリカ):コーエン兄弟の傑作。「見逃していた映画を見よう」シリーズとして。

 

デッドプール(2016,アメリカ):アメリカのスーパーヒーロー映画にはおそらく(?)珍しく、残酷描写とか凄まじくて目を背けたくなることが多々あった。あと、主人公が観客に話しかけてきたりするのも新鮮で面白かった。

こういう仕掛けが面白いのはそうなんだけど、なにより、結構きちんとした恋愛映画だったのが新鮮だった。例えば、ヒロインは娼婦をしていて、どうやら暗い過去を抱えてるらしい。主人公自身も暗い過去を抱えてることはさらっと描かれるんだけど、お互いにその点を詮索しはしなくて、カラッとしていて見てて気持ちいい。逆に、敵は娼婦であることをわざわざ言ってきたり、バカにしたりする。そういうオヤジはクソだし、説教したりするやつはダメってことですね。

 

FAKE(2016,日本)森達也監督作。佐村河内守を描いたドキュメンタリー。めちゃくちゃめちゃくちゃ面白かった。これまで見たドキュメンタリーの中でも、1・2を争う面白さでした。
うまく伝えられないんですが…特によかったのは、佐村河内氏が豆乳をグビグビ飲むシーンですね。わけ分からないと思いますが、ほんとにこのシーンが最高なんです。他にも、猫、ケーキ、コーヒー…等がよかったですね。映画館では友達と爆笑してしまいました。本当に笑えますし、一級品のエンターテイメントです。
そして圧巻のラスト12分。
これは佐村河内夫妻の映画なんですね。そして、佐村河内守に泣かされるとは、全く思っていませんでした。

 

貞子VS伽椰子(2016,日本):白石晃士監督作。あの『リング』と『呪怨』の名物キャラクターがまさかの激突。ここから白石晃士ワールドにどっぷりはまることにな
VHSがほとんど使われなくなった現在だからこそ、貞子の呪いが妙にリアルに感じられた。
そして、予想していたよりバトルもので、アクションがよかった。めちゃくちゃアガります。
山本美月玉城ティナっていう美少女コンビは素晴らしかった。白石さんの映画であんなスーパースターたちが…!っていう嬉しさ。
「化け物には化け物をぶつけるんだよ」は名言中の名言。

 

7月:2本

シャイニング(1980,アメリカ):スタンリー・キューブリック監督。友達に進められたのと、「見逃していた映画」だったので。

 

幕が上がる(2015,日本):本広克行監督、ももいろクローバーZ主演。高校生の部活として演劇を描いた本作は、ももクロの魅力を存分に引き出していたと思う。最後の内輪受け演出以外はとてもよかった。

 

8月:6本

シン・ゴジラ(2016,日本):庵野秀明樋口真嗣監督作。最高だったんじゃないですか。米国との関係を描いた部分は単純に過ぎると思いましたが。2200円も払ってIMAXで見る必要はなかったと少し後悔しましたが、石原さとみを大画面で見れたので良しとしました。ただ、もうちょっとゴジラをかっこよく描いてほしかった気もします。ハリウッド版はその点、最強でしたから。

 

お!バカんす家族(2015,アメリカ):良質なアメリカのコメディ映画。

アダルトスクール(2003,アメリカ):ウィル・フェレル(アメリカのコメディ俳優)が好きなので。

 

君の名は。(2016,日本):新海誠さんの他の映画も見てみたくなりました。

 

クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶジャングル(2000,日本):原恵一監督。集団ケツだけ歩きで逃亡するシーンは壮観でした。ああいう使い方があるかと。改めて見返すと、ストーリーは『地獄の黙示録』(1979,フランシス・フォード・コッポラ)だった(実際に、相手のボスが『地獄の黙示録』のテーマを鼻歌で歌うシーンがあった)。

 

バッド・テイスト(1987,アメリカ):ピーター・ジャクソン(『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの監督)の処女作。オランダに来て初めて見た映画で、いろいろ思い出深い。

 

9月:4本

ノロイ(2005、日本):白石晃士さんの映画としては、ちょっと今とは作りが違いますが、本作もかなり力が入っていて面白かったです。日本のホラー映画としては、個人的にはかなり上位に入ります。

 

セキ★ララ(2006,日本):『山田孝之東京都北区赤羽』とか、松江哲明監督が今ではあんなに売れっ子になったなんて。「問題を曖昧にすることで、アイデンティティの不安を回避する人たち」を描いたドキュメンタリーです。

 

オカルト(2008,日本):白石晃士さんお得意のフェイク・ドキュメンタリー×ホラーです。「地獄だぞ!」っていきなり襲ってくるおじさん、コワすぎ。

 

ビジターQ(2000,日本):海外では三池崇史が人気ということで、なにかと評判の本作を。三池版「ハートウォーミングな家族の話」でした。

 

10月:12本

映画 みんな!エスパーだよ!(2015,日本):前半までかなり良かったけど、なんか途中からどうでもよくなってしまうのは、最近の園子温映画ですね。

 

極道恐怖大劇場 牛頭(2003、日本):「デヴィッド・リンチが任侠ものを獲ったら」という映画です。三池崇史監督。これは怖いというか、とにかくわけわからなくて面白かったです。

 

トゥルーマン・ショー(1998,日本):社会学入門の授業で紹介されたときに軽く見てはいましたが、初めて通して見ました。ジム・キャリー主演。

 

クルーレス(1995,アメリカ):主人公の女の子が可愛かった。見終わったあとにはとても前向きな気持になれます。オススメ。

 

ブリジット・ジョーンズの日記 ダメな私の最後のモテ期(2016、アイルランド・アメリカ・イギリス・フランス)下に感想を書いています。

 

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戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-01 口裂け女捕獲作戦(2012,日本):白石晃士監督の「コワすぎ!」シリーズの一本目。ここから伝説が始まった…!

 

スクリーム(1996,アメリカ):意外と見てなかった本作。「ドリュー・バリモア主演だ~!」とか喜んで見始めたので、いきなりショックを受けました。本作の世界では、現実にホラー映画が存在しており、主人公たちはそれに馴染み親しんでいます。例えば、登場人物がホラー映画のよくある展開(敵を舐めているやつはすぐ死ぬ、とか)をべらべら話すシーンがあります。そういう意味で、「メタ・ホラー映画」なわけです。ただ、そこをもう一度反転させて、ホラー映画らしい恐怖を生み出していて、それはすごいなと思いました。

 

戦慄怪奇ファイル コワすぎ!FILE-02 震える幽霊(2012,日本)

 

変人村(2006,フランス):今年ワーストかな…。くそつまらんかった。

フライトナイト(1985,アメリカ):ヴァンパイアもの。ハロウィンということで、友達と観賞しました。1985年時点ですら使い古されたキャラクターであるヴァンパイアをうまく描いていて、とてもおもしろかったです。これは「メタ・ヴァンパイア映画」ですね。

グラバーズ(2011,イギリス)

カン・ヒューリー(2015,スウェーデン

 

11月:3本

ウェディング・シンガー(1998,アメリカ):ドリュー・バリモアアダム・サンドラーが主演。最高の最高な映画でした。ドラッグ問題などで荒れていたドリュー・バリモアが、本作でカムバックを果たしたという記念すべき一作。その意味でも泣けるし、王道ラブコメではありますが、ストーリーでも泣かされます。ドリューさんのことはやっぱり好きですね。

 

スノーデン(2016,アメリカ)オリヴァー・ストーンらしい映画でした。ジョセフ・ゴードン=レヴィットくんもやっぱり好きですね。

 

ファンタスティック・ビーストと魔法使いの旅(2016,アメリカ・イギリス):3Dで見た本作は最高に楽しかったです。

 

12月:10本

トゥモロー・ワールド(2006,アメリカ・イギリス):映画観賞会で見ました。

 

nllife.hatenablog.com

 

 

メジャーリーグ(1989、アメリカ):「金曜ロードショー」かなんかで小5のときに見た以来です。13年ぶりでした。当時から野球が好きでずっと見ていたので、メジャーリーグを描いた本作にはかなり興奮しました。

その後、ダンカン原作・長嶋一茂主演の『ミスター・ルーキー』という阪神タイガースを描いた映画をわくわくしながら見ましたが、全然おもしろくなかったのを覚えています。本物感がないんですね、あっちには。

それに対して本作は、本当に投げてるっぽいし、本当に打ってるっぽいです。出て来る選手たちのガタイもでかいので、それも見ていて楽しいです。ただ、明らかに中年太りしている人もいますが、それはまあご愛嬌で。主演のチャーリー・シーンは悪ガキ役がよく似合いますね。

 

プレイス・ビヨンド・ザ・バインズ/宿命(2012,アメリカ):『ブルー・バレンタイン』のデレク・シアンフランス監督らしく、映像描写がかなり凝って作り込まれていて、前半のバイクアクションは鮮烈な印象を受けました。

 

ヒート(1995,アメリカ):アル・パチーノ×ロバート・デ・ニーロの演技合戦。あの銃撃戦はものすごい。二人の会話シーンも素晴らしいです。

 

ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー(2016,アメリカ):途中からはけっこうよかったです。

 

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-03 人喰い河童伝説(2012,日本)

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! FILE-04 真相!トイレの花子さん(2012,日本):「コワすぎ!」シリーズで一番好きです。ドライブ感がたまらない。

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 劇場版・序章 真説・四谷怪談 お岩の呪い(2013,日本):これはストレートに怖くて、けっこうビビりました。浄霊師がいいキャラしてます。

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 史上最恐の劇場版(2014,日本):ここまで来ても、やはりめっちゃくちゃ面白い。すごいシリーズです。

戦慄怪奇ファイル コワすぎ! 最終章(2015,日本):毎回新しいことをやってくるな、という印象です。白石晃士監督、恐るべし。フェイク・ドキュメンタリーの可能性を感じるというか、大袈裟に言うと「映画って自由なんだな」と思わされます。

 

感想

合計:85本

 2016年に見た映画の合計は、85本だったようです。2015年は101本だったようなので、少し減りましたね。

この中で、劇場で見たものは12本でした。その中でベスト5を一応選んでみます。

  1. クリード チャンプを継ぐ男
  2. マジカル・ガール
  3. 貞子VS伽椰子
  4. ブリッジ・オブ・スパイ
  5. ザ・ウォーク

次点:シン・ゴジラ

こんな感じになりました。

1位クリード

映画館で見ながら、何度かぽろぽろ泣いてしまいました。2回見に行きましたし。『ロッキー』の1は今でも特別な作品ですが、『クリード』はそれを更新してくれたような気がします。

2位『マジカル・ガール』

映画館でショックを受けてしばらく立ち上がれないほど。凄まじい映画です。

3位貞子VS伽椰子』

上で何度も言及している、『コワすぎ!』シリーズの白石晃士監督。『コワすぎ!』シリーズは全て自宅観賞だったので、映画館で本作を見れたのは素直に嬉しかったですね。貞子と伽椰子以外にも印象的なキャラクターが多いです。安藤政信演じる霊能師とか。あと、主演の山本美月×玉城ティナさんのお二人はすごく良かったですね。とくに山本美月さんが立ち向かっていく姿はかっこよかったです。

めちゃくちゃ面白い映画なので、見てほしいですね。

4位ブリッジ・オブ・スパイ

将来的に普及の名作として語られるのではないでしょうか。そういう映画を、映画館でリアルタイムで見れたことは嬉しかったですね。

5位ザ・ウォーク

予告編の通り、「世界貿易センタービルにワイヤーを繋いで、それを渡る話」といえばそれまでなんですが。でも、実はこの映画、スパイものなんです。ビルに侵入して作戦を実行するまでが、めちゃくちゃ面白い。仲間を集めていく過程も面白い。無茶な計画を主導する主人公プティは魅力的だから、どんどん仲間が集まってくるんですね。

ジョセフ・ゴードン・レヴィット演じる主人公がかなりマッドです。でも、命知らずのバカげたことを目指していてもその情熱がすごいから、なんか引っ張っていかれるんです。魅力に溢れてる。

最も重要な綱渡りのシーンは、めちゃくちゃアガります。予告編で何度も観ていたからどうかな?と思っていましたが、心配無用でした。しかも、ただ高くて怖いというような感覚にはならないんですよね。神々しいというか、神聖な不思議な気持ちになる。あの場面は、まさに芸術映画でした。
3Dで観ればよかった…!とても後悔。
 
次点:『シン・ゴジラ』 
1位にしてもいいくらいでしたが。もうちょっとゴジラをかっこよく描いてほしいと思っていましたが、この作品は震災と原発事故をモチーフにしているので、それはできなかったし、やらなかったのでしょう。無邪気にゴジラ映画を楽しむ、というような観賞態度は許されないような感じでした。
ちなみに、過去2年のベスト○○は…
2014年
  1. アクト・オブ・キリング
  2. 『劇場版テレクラキャノンボール2013』
  3. 『ゴーンガール』
  4. ヌイグルマーZ
  5. GODZILLA
  6. ダラス・バイヤーズクラブ
  7. 西遊記 はじまりのはじまり』
  8. ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
  9. 『リアリティのダンス』/『ホドロフスキーのDUNE』
  10. 猿の惑星 新世紀(ライジング)』
2015年
  1. マッドマックス 怒りのデス・ロード
  2. シェフ 三ツ星フードトラック始めました
  3. イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密
  4. ジュラシック・ワールド
  5. チャッピー

こんな感じです。

 

以上、2016年に見た映画を振り返ってみました。

 

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 いろいろありました。

留学119日目:いろいろあった

更新が滞っていました。なにぶん授業が忙しくて、更新する暇がなかったです。

毎日いろいろありすぎたので、これだけ時間が経つと何から書いていいやら・・・。

「あれも書かないといけない、これも書きたい」とか考えすぎて、更新をしないという悪循環でした。

とりあえず列挙する形で、ざっと振り返ります。

 

図書館に閉じ込められた

大学の図書館に閉じ込められました。

図書館は夜の12時までなのですが、その時間ぴったりまで作業した後、帰ろうとしたのは12時4分すぎ。

ちょっと過ぎてしまった…と思いながらドアを開けようとするも、開かない。

守衛さんも閉館時間ちょうどに帰ったようで、助けを呼んでも誰も来ない。

急いで友達にSOSを出したら、警察を呼んでくれました。

その警察の方が呼んだ守衛さんが来て、閉じ込められてから1時間ほどで脱出。

本当に申し訳ない…。

でも、もうちょっと見回りするとかもしてほしかったな。

とにかく、この事件以来は早めに帰ることにしています。

 

プレゼン×3

これまでの授業では、発言することはあっても、一人でプレゼンすることはありせんでした。幸いにも。

ただ、この約2週間くらいで、プレゼンを3本することになりました。

ヘトヘトになりましたが、精神的にはタフになりました。

というか、すべてあんまりうまく行かなかったんですね(主観的には)。

同じコースを受けているオランダ人の女の子はめちゃくちゃプレゼンがうまくて、感動していたのですが、

その彼女にプレゼンのコツを聞くと、「そりゃ、練習してるよ」とあっさり答えられました。そりゃそうですね。

 

他の学生で、プレゼンのときに緊張しまくるオランダ人の男の子がいて、その方はプレゼン中に深呼吸を3回くらいしてる。手も震えてしまったりしています。

 

対して僕は、あんまりうまくないプレゼンでも、「とりあえず堂々としよう」と思っています。

あと、言い訳もしなくないので、「Sorry」とか言いたくなっても言いません。

指摘を怖がるよりも、「なんでも言ってください、お願いします。自分のレポートに活かすので!」という姿勢です。

初めは落ち込むことも少しありましたが、本当に意味ないので止めました。

だって、そのために大学院にまで通ってるわけで、というかわざわざオランダにまで留学してきているわけで、自分より優秀な人達にコメントを貰えるなんてラッキーじゃないですか。

正直、プレゼンをする授業の日の朝は、「行きたくない…」とかも思いますが、

拙いプレゼンをした後にコメントを貰っている時は、「来てよかった…!」と感じます。前向きにはなれているので、よしとしています。

 

スケート

そんなプレゼンをした帰り、市場を歩いていると、寮の友達に遭遇。

「今からスケート行くんだけど、どう?」と聞かれ、「Why not?」と返しました。

この「Why not?」という表現、最近ハマっています。

友達に誘われたときにこれを連呼していると、なぜかめっちゃ笑われます。

いちど、「う~ん、今日は忙しいしな…」とかタメを作っておいて言うと、さらにウケます。

 

そんなこんなで、急に、アイススケートに行くことになりました。

面白いのが、スケートリンクは、なんと、屋外に設置されているんです。

十分寒いので、氷を維持できるみたいですね。

7ユーロ(840円)を払い、スケートリンクへ。

そこで気づいたのですが、僕、全然滑れないのでした…。

小学生から中学生のころ、毎年スケート遠足がありましたが、かなり下手でした。

それ以来なので、体も大きくなったし、「ひょっとしてうまくなっているのでは」とも思いましたが、実力は変わっていなかったです。

友達にまた笑われながら、でも僕も自分の下手さ加減に自分で笑ってしまってました。

なんやかんやで楽しんで、靴を脱いだ時、驚愕の事実が・・・。

足に水ぶくれができたうえ、それがめくれていたのです。しかもかなりの大きさ。

めちゃくちゃ痛かったですが、スケート場のお姉さんに絆創膏をもらい応急処置。

その後、薬局へ行って、大きな絆創膏を20枚位買ってきました。5ユーロでした。 

 

ローグワン

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スケートへ行ったあと、一緒にスケートをしていたイギリス人の友達が「ローグワンを見に行くけど、来る?」と聞くので、また「Why not?」と返して行くことに。

このセリフが定番のネタみたいになっています。ただ、これを言い過ぎて、友達の誘いにほとんど全て乗ることになっています。忙しいです。

スター・ウォーズ』シリーズの最新作ですが、めちゃくちゃ楽しかったですし、かなりグッときましたね。途中までちょっとしんどかったですが、中盤からかなり盛り上がりました。

 

たこ焼き・お好み焼き

同じ寮に住んでいるインドネシア人の二人組が、インドネシアに住んでいたときによく日本食を食べていたらしく、特にたこ焼きとお好み焼きが好きだと言われました。

大阪生まれ大阪育ちなので、それは自分の街のソウルフードだと伝えると、目をキラキラさせて「つくって!」と言うので「いいよ!」と即答し作ることに。

こちらに住んでいる日本人の友達にたこ焼き器をお借りして、あとはアジア系のスーパーマーケットで材料を購入。

お好み焼き粉が売っていたので、それでたこ焼きも作ることにしました。

早速、寮のキッチンで作っていると、

やはり珍しいのか、他の友達もどんどん集まってきて、小さなたこ焼きパーティに。

ハンガリーから来た女の子がいて、その子は特に興味を持ったらしく、黙々とたこ焼きをひっくり返していました。

その子はベジタリアンで、いつも豆のスープとかばっかり食べています。自分でも料理が下手だとかよく言っています。

でも、なんかそう言われると何か作ってあげたくなってしまい、お肉抜きのお好み焼きを作ってあげました。

そのお好み焼きに、ハンガリーから持ってきた辛いソースをかけて食べてました。

僕は少しだけたこ焼きとお好み焼きを食べたらお腹いっぱいになったので、ずっと作ってばかりいたのですが、そのハンガリー人の女の子に"You feed us!"と言われ、自分も食べるように促されました。

「feed」って単語、昔習ったときに、「これ、いつ使うんだろう」と思っていたのですが、「ああ、このタイミングか!」と妙に納得してしまいましたね(先日、”I feed you”って言いながらその子にお菓子をあげました)。

 

まあ、そんなこんながあって、僕は途中からは何も作らずに、座って食べていたのでした。

すると、インドネシア人の二人組がやたらたこ焼きをうまく作れるようになっていて、まんまるとしたたこ焼きを作ってくれました。

生地を途中まで流し込んだあと、ある程度焼けたらまた生地を入れる…っていう、なんとも本格的な焼き方をしていました。

味付けは普通にソースとマヨネーズをかけて食べていたのですが、だんだん飽きてきたので、ポン酢×マヨネーズをやってみました。

それをイタリア人に食べてもらうと、「ジャバニーズソースよりこっちのがうまい」と言われたのが意外でした。味覚ってわからないものですね。

初めはうまく焼けるか心配でしたが、結局、友達の方が作るのがうまくなったりと、なんとも楽しい夜でした。機会があればまたやりたいです。

あと、このパーティ以来、「料理がうまいやつ」と認識されました。けっこう嬉しいですね。

 

旅行の計画

ナイジェリア人の男友達と、26日に日帰りでドイツのブレーメン、30日からはパリへ1泊4日で行くことになりました。

ブレーメンではクリスマスマーケットへ行きます。

パリへは、夜行バスで行き、朝に到着した31日はディズニーランドへ行きます。なにげに人生初のディズニーランドなので、興奮しています。

たぶんディズニーランドで年越ししたのち、1日はパリ市内で過ごし、その夜の夜行バスでオランダのアムステルダムに帰る予定です。

かなり弾丸ツアーですが、こんな機会そうそうないので楽しんできたいですね。

 

あとがき

書いていて気づいたのですが、この一ヶ月くらいで寮の友達とはぐっと仲良くなれた気がします。誘いには断らずなるべく顔を出したり、自分から何かやってみたり(たこ焼き)、そうしていけば仲良くなれました。とりあえずよかったです*1

 

そんな友達も、クリスマスということで、かなりの割合で実家へ帰ってしまいました。寂しくなります。新年には帰ってくるのですが、「~の最後の日だから!」とか言って、キッチンでは誰かしらがビールを飲んでいます。僕も勧められるので、また「Why not?」って言いながらビールを飲んでます。気前のいいマルタ人がいつもタダでビールをくれるので、最近はほとんど自分では買ってないです。

 

あと、見に行きたい映画がいくつかあって、『La La Land』(『セッション』の監督作で、ライアン・ゴズリングエマ・ストーン主演)と『Hacksaw Ridge』(メル・ギブソン監督、アンドリュー・ガーフィールド主演)はかならず行きたい。

主演を確認していて気づきましたが、エマ・ストーンアンドリュー・ガーフィールドという、元カップルたちの映画を見に行きたいことになりますね(どうでもいい情報です)。

19ユーロ払えば映画館が(!)一ヶ月見放題なので、1月はそのプランに加入しようかしら。月に平均一回は見に行ってますが、1回で10ユーロはするので、2回ですぐに元が取れちゃうんですね。同じ映画を2回見たいこともあるので、これは本当に便利というかお得です。

「日本でもやったらいいのに」と思いましたが、日本では映画を見る人はかなりの回数行くけど、行かない人はほとんど行かないと読んだことあるので、一回一回きちんと金取らないと成り立たないのでしょうね。

映画観客はどこにいる?──各種調査から考える(松谷創一郎) - 個人 - Yahoo!ニュース

年に1回以上映画館に足を運ぶ4120万人のなかで、年に1回のみは37%の1524万人、年に2回(半年に1回)は28%の1071万人となる。この両者をライトユーザーとし、さらにこれらに年に一度も行かない8580万人を足すと、1億1175万人となる。つまり、年に4回以上映画館に行くヘビーユーザーは残りの1525万人ということである。

1525万人──それは日本の人口の12%にあたる。さらにその先を見ていくと、年に4回(3ヶ月に1回)行くのは700万人、年に6回(2ヶ月に1回)行くのは371万人、年に12回(月に1回)行くのは206万人、年に12回以上(月に1回以上)行くのは、165万人

らしいです。他国と比較してもかなり少ないようです。

ですが、今年は『ちはやふる』に(たぶん)始まって、『シンゴジラ』、『君の名は。』、『この世界の片隅に』等、邦画が大ヒットしていたので数字は増えてるかもしれません。一部では『High&Low』が大人気でしたし(ハイロー祭りについていけなかったのだけが心残りです)。

今回はこの辺で。

 

*1:ただ、同じ寮だとずっと一緒にいることになるのでたまに疲れます。そんな時は、一人で部屋にこもってホラー映画を見たり、たまに大学の友だちと遊んだりしています。この前はユダヤ教会で開催されていた写真展に行ってみました。ただ、最近はたとえ部屋にこもっていても、友達がノックして「What’s up yo~」とか言って部屋から出してくれるので社交性がアップしました。