オランダ留学記 (2016.8-2017.6)

オランダのグローニンゲン大学(RUG)へ留学しています。2016年9月~

寮に入るまで(8/26-27)

Airbnbの不手際

先日書いた通り、寮に入る前の宿はもっぱらAirbnbで直前に予約していた。普通のホテルは探してもいない。Airbnbはかなり安いからだ。

 

Airbnbで予約できる宿には二種類ある。ひとつは先方とのやり取りが必要な宿、もうひとつは必要のない宿だ。後者の方はメッセージのやりとりなしで、直前に予約可能だ。

準備がいろいろと直前になっていたこともあり、後者の種類の宿を予約していた。グローニンゲンに3泊して、それから寮に入る予定だった。

 

しかし…


f:id:kanhuni:20160907165137j:image

アムステルダムから電車に乗って北へ2時間、グローニンゲンに到着した。グローニンゲンは小さな州で人口は20万人ほどであるが、その2割が学生という、まさに学生のための街である。街といっても、オランダには12しか州がなく、そのうちの一つである。

 

オランダは西部が中心と言われており、首都のアムステルダム、ハーグ、ロッテルダムユトレヒト…など一度は聞いたことのある州が並んでいる。ちなみに、「北部のグローニンゲンは西部の人間が嫌いだ」とかいうジョークを教えてもらった。どこまで本当なのかはわからないが。

 

話を戻す。グローニンゲンに到着すると、友人の友人であるフィリップさん(以下、敬称略)が出迎えてくれた。僕の友人が彼を紹介してくれており、出発の数日前には町を案内してくれる約束もしていた。

彼と出会ったとき、「これが西洋式か?」と思いハグしようとしたのだが、彼はその気がなかったらしく、中途半端なハグになった。微妙な距離まで体を近づけたが、すぐに離れた。そうか、ハグって親しい間柄でしかしないのか…。

とにかく、宿へまずは向かおうということで、住所を見せ、Airbnbで予約していた宿へ向かった。

 

誰も来ない

バスで20分ほどかけて、宿へ到着した。が、家には誰もこない。15分ほど待ったが誰も来ないので、フィリップに電話してもらう。オーナーが電話にでたが、なんとAirbnb側の手違いでダブルブッキングになっており、「申し訳ないが、あなたは泊まれません」とのことでした。どうしよう…。

 

とりあえず、「うちに荷物置きなよ」ということで、フィリップ宅へ。Wi-fiを使わせてもらい、宿を探す。が、なにぶん当日なので見つかるはずがない。

すると、フィリップは「泊まってくれても大丈夫だよ、月曜日までなら」と言うではないか。さすがに悪い、申し訳なさすぎる、というか初対面だし…と思って続けて探そうとするが、まあ見つかるわけがない。メール送っても、lineじゃないんだから返信はすぐに来るわけがなかった。

 

甘えてもいいですか…?

本当に何回も何回も聞き直した。

僕:「本当に泊まってもいいの?」

フィリップ:「迷惑じゃない、全然大丈夫」

僕:「本当の本当に?」

フィリップ:「本当に大丈夫。それより今日は友達とフェスティバルへ行く約束をしていたから、君も来なよ」

 ということで、居候させてもらうことにした。あまりに申し訳ないので、日本から持ってきたお土産を2つあげた。その後、地元のお祭りへ出かけた。

 

地元のフェスティバル

グローニンゲンは小さな町だ。端から端まで行くのに、自転車で30分で行けてしまう。

町の中心に、グローニンゲン大学や教会、シンボルマークのマルティーニタワーがある。そして、ど真ん中にある大学を中心に繁華街が広がっている。それを囲むように運河が流れ、その外には寮や住宅が広がる。

町を歩いていると、若い人とすれ違うことが多い。それくらい大学生のためにあるところなのだ。例えると、心斎橋や難波の中心に大学がある、そんな感じだ。例えが大阪で申し訳ないが。

 

そんなグローニンゲンだが、地元住民のためのフェスティバルがある。それは大学の学期始まり(9月初旬)の直前に開催され、一週間ほど続くそうだ。なるほど大学生があまりいない時期に開催されるというわけだ。

 

フィリップに連れられ、彼の友達の家に向かった。家にはフィリップの友達(兄弟)2人と、弟さんの奥さん、女友達1人、の4人がいた。

正直、何がなにやら分からなかったが、とりあえずビールを渡されしばし談笑。

女友達に「いつ到着したの?」と聞かれ、「昨日」と答えるとかなり驚かれた。「私だったら、疲れてしまって眠いわ」と。少し疲れていたが別に平気だったので、「No problem.」と答えると笑っていた。

 

そして、肝心のフェスティバルへ

さっき話した彼女は、「この町は大学生のための町なの。ほとんどのイベントは大学生がやっているけど、この祭りは地元住民がやってるの」と教えてくれた。たまたまとはいえ、そんな地元のお祭りに参加できるのは嬉しかった。

 

お祭りは、広い公園で行われていた。日本でもオクトーバーフェストが最近流行っているが、まさにあんな感じ。あれの規模を巨大な公園にまで広げればいい。だいたいイメージできるだろうか。

この祭りは、音楽祭のようだった。あちらこちらのステージでバンドが演奏し、観客はみんな歌っている。みんな知っている歌なんだ。オランダ語の曲もあるが、英語の曲も多い。観客はありえないほど多く、そして盛り上がりまくっていた。日本のそれとは熱気が違う。

 

オランダ人にとっておなじみの曲でもほとんど知らないので、ビール片手にぼーっと様子を眺めていた。8月とはいえ、オランダの夜はかなり涼しい。外でビールを飲むには最高の気候だと思った。

 

誰やねんお前

フィリップの友達と話しているとき、その友達ひとりが何かの説明のために遠くを指さした。内容は覚えていないが、とにかくある方向を指さしながら説明していた。 

そのとき、見知らぬ男性がちょうど通りかかり、その男性を指さすような格好になってしまった。みんなで「ソーリー」(オランダ語も同じ)と謝ったら、その男性はニコニコして「全然大丈夫!」と言いながら、僕たちに握手を求めてきた。

「気のいいやつだな」と思いながら面白かったので、とにかく握手しておいた。

すると、彼はなんとなくニコニコしながらその場に居座るようになった。特に話すわけでもなく、こちらの話をふんふん聞いている。

「この人なんやねん」と思いながら、あまりにも自然に居座るので、「もしかして友達なのか?」とも思ったが、それもどうやら違う。誰も彼には話しかけないからだ。

最後まで「お前誰やねん」という疑問は消えなかったが、僕以外はあまり気にも留めていなかったので、とりあえず放っておいた。

 

夜も遅くなったので、フィリップの家に帰った。まさかの居候生活が始まった。