オランダ留学記とその後

2017年9月まで、オランダのグローニンゲン大学(RUG)へ留学していました。

9月~10月初旬

久しぶりの更新。

到着した日から順に書いていたが、遡ることがだんだん面倒になってしまっていた。

イントロダクションウィーク

9月初め、ESNという留学生組織の主催するイントロダクション・ウィークがあった。1週間、毎日何かしらのイベントが開催された。クラブパーティ、コメディーナイト、スポーツ大会、各種交流会…。グループはあらかじめ決められており、約10人くらいと毎日顔を合わせることになったので、さすがに仲良くなれた。

といっても、早い会話にはなかなかついていけず、たまに辛い気持ちに。途中からなんとか聞き取れるようにもなったが、それでも発言ができない。しょうがないので、ほかの人の話を聞くことが多くなった。それはそれで楽しかったが。

イントロダクションウィークが終わり、大学が始まった。

週3コマの授業

僕の所属は、Modern History and International Relations(現代史と国際関係論)のコースである。2つの必修授業があり、Methodology(方法論)とTheory(理論)は水曜日に2時間ずつの計4時間。

方法論の授業では、国際関係論における歴史的アプローチについて考えることが多い。面白かったのが、第4回の授業時に「アラン・ソーカル事件」に関する一連の論文が参考文献になったことだ。馴染みがないとかではなく、そもそもの論文が意味不明なので日本語で検索して読んでみた。そこで気づいたが、2000年前後の時代のネットの雰囲気が良いなあということ。

きみはソーカル事件を知っているか?

例えば、こういうとても分かりやすい記事が、簡単に入手できるのだ。ほかにもWikipediaからリンクが多く貼られていて、それぞれが面白い。もとの論文や反論記事等も翻訳され、ネット上で読めるようになっている。デザインはとてもシンプルなもので懐かしい気持ちになるのだが、このような形でネット上で議論されていた時期があったんだな~と思う。

 

もう一つ、Reserch Seminar(研究演習)としてHistory,Culture,Politics of East Asia(東アジアの歴史、文化、政治)を受講している。日本研究を専門にする先生が開講しており、その先生の講演を日本で聞いたこともある。

「東アジアの~」を取ったのは、ヨーロッパの東アジアに対する視点が知りたいということと、あとは内容的に取っつきやすいからというのが正直な理由。英語論文ひとつにしても、読みやすさが段違いなのでやりやすい。かなり推測しながら読めるし。

やはり、中国への関心が高いなあと感じる。10人くらいの受講生の中に中国人留学生がいて、彼といろいろ話すうち仲良くなった。自己紹介とかなら少しだけ中国語できるので、それをきっかけに話すように。少しでも話せたら、かなり掴みがいいと思った。

近況

今はようやく落ち着いてきて、いい感じで授業に臨んでいる。

ただ、エッセーやレポート(Paper)を書かないといけないのでかなり忙しい。800Wordsのエッセーとかはなんとかなるのだが、レポートは4000~5000Wordsなので大変だ。

今朝、Methodologyの先生と面談し、課題や文献の探し方等についていろいろ話した。とても親身になって聞いてくれたので助かった。帰り際に「ありがとう」と言うと、「そりゃあ、教えるのが私の仕事だし。教えること自体も好きだしね。また来週も来てね」と言ってくれたので、また行こうと思う。”Door is Open!”と笑顔で言ってくれた。なんだか嬉しかった。