オバマ大統領について
今年の8月末からオランダに留学しています。今回はオバマ大統領について書かれた記事を読んで
いろいろ考えたことを書きます。
(寄稿)オバマとは何だったか 慶応大学教授・渡辺靖:朝日新聞デジタル
理想と現実
その一方で核兵器削減には慎重だった。
シリアでの化学兵器使用に対しては軍事力を使えなくて弱腰外交と批判され、その一方で地上軍を投入しない代わりにドローン攻撃に頼ったり。
アジアへのリバランスを訴えつつも、東アジアの安全保障環境はあまり改善されず。
バランスを取るのは難しい…
オバマケアを頑張って導入しようとしても、
共和党を主体とした議会に猛反発を受け、予算が通らなかった。
この記事にあるように、オバマの政治は、
理想と現実のバランスを取るのはこんなに難しいんだな…と実感させられた。
共和党の保守派からは反発されまくり、
一方の民主党リベラル派からも中途半端と揶揄され… という状況を見てかわいそうになること多かった。
あと印象的だったのは、大統領ってできること本当に限られてるんだな、ということ。 外交では、イランとの合意やキューバとの国交正常化など一見輝かしい成果は多かったように思う。
ただ、国内事項(銃規制、オバマケアなど)については、
議会の執拗な反発に最後まで泣かされてしまったんだなという印象が強い。
日本のような議院内閣制では、議会の第一党(立法)=内閣(行政)だから、大統領制とはちょっと事情が違う。
「日本の首相は就任直後、その華々しさや権限の大きさから、アメリカの大統領を羨ましがる。しかし、やがて大統領の方が日本の首相を羨ましがるようになる」というジョークを聞いたことあるが(中曽根・レーガンのロンヤスだったかもしれないが、よく覚えてない)、これはその文脈である。
議会中心へ…?
アメリカ議会関連のニュースを聞いたとき、大統領制って大変だな〜とよく思った。ただ、大統領がこれほど政治の中心になったのは割りと最近という話もあるし、議会を中心としたアメリカ政治へ戻っていってるのかもしれない。よくわからん。
理念の大切さ
「大統領の弱さ」が強烈に印象に残ったオバマだけど、やはり言葉の強さや大切さ、理念を訴えたことの重みは心に残っている。感動させられた人も多かったんじゃないだろうか。
オバマが「Yes, we can. Change!」なんて行って華々しく登場したのはとても印象的で、やはりミーハーな自分はオバマのスピーチを聞いてみたりしたものである。
この記事にあるように、「共和党のレーガン」のように、「民主党のオバマ」として人々が懐かしむ対象になるんだと思う。
同性婚が合憲という連邦裁判所の判決が出たときのオバマの写真、とてもチャーミングだったな。
オバマがアメリカにあるモスクに初めて訪問した時の演説、感動してしまって泣いてしまったもん(https://youtu.be/5ZugmaB_E4I)。
だめだ、すでに懐かしんでしまっている。。