オランダ留学記とその後

2017年9月まで、オランダのグローニンゲン大学(RUG)へ留学していました。

TBSラジオ「荻上チキ・Session-22」はいいぞ

今年の9月からオランダに留学しています。

今回は留学とは何の関係もありませんが、オランダに来てからも楽しく聴いているラジオについて書いていきます。

古くて新しいラジオ

最近感じてるのは、ラジオがいま改めて面白いということだ。

もっとも古いメディアの一つである、ラジオ。

「若者のラジオ離れ」なんて言われてるのかは知らないが、年長世代が好むメディアであることは間違いない。

 

ネット動画サービスやウェブメディアに対して、伝統的な旧来型のメディアであるラジオ。

しかし、改めて考えてみると、ラジオというメディア特有の良さが存在することがわかる。

ラジオの良さ

いくつか、ラジオの良さを並べてみます。

  1. テレビに比べてじっくり話せる
  2. かといって、だらだらとはしない
  3. 視覚情報がないぶん、「議論」が重視される
  4. 実は、速報性にも優れている

まず、テレビに比べてラジオは時間の使い方がゆったりしている。

つのテーマについて、かなり長い時間話すことができるのだ。

 

ただ、そこまでだと、ニコニコ動画等と変わらないだろう。

ここで問題なのは、長いことそれ自体は質を保証しないということだ。

むしろ、質の低下を招きかねない。

例えば、だらだらと長いニコ生を集中して見ることは疲れる。

長いからっていいわけではないし、むしろ内容が薄くなることもある。 

 

一方、ラジオは、放送時間は長いといえども、枠は決まっている。

今回オススメするTBSラジオ「Session22」は大体1時間ほどである。

この絶妙な長さが、有意義なディスカッションを成立させていると思う。

テレビより長く、ニコ動より短い、絶妙な長さ。

このあたりに、ラジオしかない良さがあるのかなと思う。

 

あと指摘しておきたいのは、速報性にも優れている点だ。

ラジオだから遅いなんてことは全くないし、むしろスピード感を感じることが多い。

 荻上チキ Session22は凄い!

荻上チキ・Session-22」というTBSラジオの番組がある。

大げさではなく、現在の日本のメディアで最先端を走っていると思う。

ここ3年くらいすっかりヘビーリスナーだ。

 

TBSラジオ荻上チキ・Session-22」では、一線で活躍する専門家をゲストに呼び、毎回1つのテーマで約1時間も議論している。

話題は多岐に渡り、政治・経済はもちろん、映画の話題も多いし、プロ野球特集などもあって楽しい。
で、一番の聴きどころは、何と言っても高いレベルの「議論」が成立しているところである。

これはテレビではなかなか拝めるものではない。

というか、どこに行っても聞けないようなハイレベルな議論が展開されていることが多い。

 

たしかに、テレビのニュース番組などでも「議論」を聞くことはできるが、大抵は怪しい専門家が根拠の乏しい自説を開陳するに留まってると思う。

NHKの「時論公論」や「クローズアップ現代」などはとても勉強になるが、あくまで正確な情報を得るためのもので、ヒリヒリした議論を聞けるような番組ではない。

 

その点、「Session-22」では一級の専門家達が、一般リスナーに対してもわかりやすく説明してくれるし、決してレベルを落とさずに高度な議論を行っている。

 「Session-22」を聞いていると、「分かりやすい説明だな」と「う~ん、判断が難しい議論だな」という感覚が交互に襲ってくる。

 あるテーマの番組を聞き終わると、「勉強になったな」と思うと同時に「もっと勉強しないといけないな」と思う。

 こんなに知的刺激の強い番組は、僕にとって「Session-22」しかない。

というか、大学の授業にもあるか微妙かも。

あえて例えると、本当はお金を払うべきレベルの座談会を、毎回無料で聴けるという感じかな。

 

日本民間放送連盟賞、受賞おめでとうございます!

www.tbsradio.jp

今回あえてこんな記事を書いたのは、他でもない「荻上チキ・Session-22」が日本民間放送連盟賞を受賞したからだ。

2年連続の快挙らしい。

サイトに掲載された写真を見て、「この人たちあの番組を作っているんだ…」と素直に尊敬の念がわいてきた。

これからも最先端を突っ走ってほしい。

 

ちなみに、放送は上のサイトで聴けますし、Youtubeにもたくさんアップされているので、ぜひ興味のあるテーマを聴いてみてください。