オランダ留学記とその後

2017年9月まで、オランダのグローニンゲン大学(RUG)へ留学していました。

Feb. 20 ~ 28, 2018. 韓国に行ってきました

約1週間、韓国のソウルと平昌五輪が行われていたカンヌンに行ってきました。今回は韓国で気づいた色んなことについて書きます。とりあえず時系列的に並べます。

 

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空港でBlack Pinkに迎えられた時は早速テンションが上がった。

 

1日目 電車、人との距離

人とぶつかること、触れ合うことを厭わないという感じ。満員電車で人に揉まれるというだけではない。

自分が持っているつり革を他の人もつかんだりする。逆に、他の人が掴んでいるつり革を自分が掴んでも、特に嫌な顔なんてされないし、何も気に留めていない感じ。つり革シェアはけっこう驚いたけど、何回かやってたら普通に慣れていった。


そういえば、関川夏央『ソウルの練習問題』にはこんな記述があった。
「日本人の安定対話距離の三分の二くらいが韓国人のそれではないかという仮説をたてることができる 。喫茶店での観察によれば 、日本では対話者同士の距離は平均九〇センチなのに対し 、韓国では六〇センチである 。」
元々それくらい人と人との距離が実際に近いので、電車の中でつり革を持たれたくらいでは何も気にしないのだろうなと思った。

 

2日目、3日目 外交史料館

韓国にいる間、二回ほど外交史料館に行った。本当はもっと通うつもりだったけど、他の予定との色んな兼ね合いで、結局二回しか行けなかった。それでも、一応目星をつけておいた史料は入手できたので、初めはこれくらいかなとは思う。
外交史料館では、マイクロフィルムマイクロフィルムリーダーに通して写真を撮り、さらにそれを印刷する。印刷したものはPDF化して、持ってきたUSBに保存した。

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このマイクロフィルムリーダーを使うのは初めてだったので、なかなか使い方に慣れなかった。やっと慣れてきた頃には閉館時間になり、結局あんまり多くの史料を入手できなかった。難しい。

 

 

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職員のおばちゃんから「明日は来られますか?」と聞かれ、「はい、来ます」と答える。

すると、「開館時間は朝9時から12時、午後は13時から17時。なんだけど、明日は私が運動する日なので、午前は11時50分には閉めたいのよね、それでもいい?というか、朝に来る?」と聞かれた。

「朝に来たいと思ってますけど、11時50分には閉めてもらって全然いいですよ。いっぱい運動してください」と答えた。


結局次の日は朝早く起きたけど、なにぶん外交史料館までは遠いのと、朝に色々作業をしたかったので、午後から行くことにした。

外交史料館に着くと、おばちゃんはちょっと悲しそうな顔で「朝から来ると思ってたんだけど…私のことが嫌だったのかなって思ってた」と言われた。そんなこと言われるとは予想もしていなくてちょっと焦ってしまい、「いやいやいや、全然違います!朝はちょっと忙しくて…」と言い訳した。

この日は午後17時までずっと史料を見ていたが、やはりここに来るまでにもっと準備しておく必要があったと後悔。次はもっと万全の準備して、またここに来たいなと思った。
17時になって帰る頃、おばちゃんから「明日も来られますか?」と聞かれ、「いえ、明日は来れないんですが、来週は来るかもしれないです」と答えた。

「じゃあ、今日出しておいた史料は来週もキープしておくので、水曜日までに来なかったら戻しておきますね」と言ってくれたけど、結局また行く機会はなかった。ちょっと申し訳ない。

 

ホン・サンスの評判が悪い

ホン・サンス監督の作る映画はどれも好きだ。

Netflixにあった『自由が丘で』を二ヶ月前くらいにたまたま見て感銘を受けて以来、『へウォンの恋愛日記』、『ソニはご機嫌ななめ』を立て続けに見た。どれも驚くほど面白い。
とにかくシンプルな映画で、何か大きなことが起こるわけではないけど、登場人物たちの会話が妙にリアルで存在感があって、いつまでも見てられるような気がしてくる。

ホン・サンスは、撮影日の朝に脚本を書いて、当日に役者に渡すそうだ。さらに長回しを多用するので、会話がリアルなんだと思う。

あと、よくわからないタイミングで入るズームには驚く。それも慣れるとだんだん心地よくなってきた。久しぶりに好きな映画監督ができて嬉しい。


そんなホン・サンス監督だけど、韓国では不倫騒動で目下炎上中らしい。まあ、彼の映画を見ていると「中年の映画監督が若い女性と恋愛する」っていうモチーフがよく出てきたので、このニュースには特に驚かなかったが。


韓国にいる間に、何かしらホン・サンスに関する本を買いたいと思っていた。

日本ではまだムック本とかは出ていないので。数年前に何本か一気に上映されて以来、ファンは増えたらしいけど。ちなみに、2018年は日本で一挙に3本くらい特集上映されるらしいので楽しみ。


教保文庫という、韓国の大型書店に行った際にホン・サンスの映画を初期作からまとめて評論した本を見つけた。タイトルは『ホンサンスの人間喜劇』。著名な映画研究者が書いているみたい。

 

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韓国語で本をスラスラ読めるレベルには全然ないけど、興味ある本なら辞書引きながら読むのも苦ではないので、挑戦してみようかと思う。

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その本を友達に見せると、「ホン・サンス?そいつ、変態野郎じゃないですか」と言われた。うーん、やっぱりそんな反応なのか。仕方ない気もするけど。

 

バスに乗るのが苦手

韓国に行くと、いつもバスに乗るのに苦労する。

路線が難しいというのではなく、単純に乗りこなすのが難しい。

バスの運転手は乗客を待ってくれないので、席に座る前に発車することになる。その結果、体はひどく揺らされ、席になかなか座れないなんてこともある。席が見つからない場合は、転びそうになるのをなんとか堪えながら立つことになる。


そういえば、オランダのバスはどうだったかな。留学を終えてから半年以上経ったので、だんだん記憶が曖昧になりつつある。少なくとも、もう少し運転は親切だったような気がするが、自転車に対しては当たりが厳しかったと思う。道を全然譲ってくれないので、何度かぶつかりそうになった。


韓国でバスに乗るのはあんまり好きじゃないし苦手なんだけど、とにかく安いので乗るしかない。韓国では、初乗りを一度払えばその後の初乗り運賃を払わなくていい。

どういうことかというと、例えばバス→電車に乗り換えをするとき、バスで1000ウォン(約100円)くらいを払えば、電車は200ウォン(約20円)くらい払えば乗れる。電車だけ乗った時は、1200ウォンかかるんだけど、そこから初乗り分の1000ウォンが差し引かれるということだ。 

オリンピック

オリンピックのことはまた別に書きたいと思うので、今回はここまで。ちなみに、平昌五輪でカーリング女子の3位決定戦を見ました。